庭のゴミ処分でお困りの方へ!植木鉢やコンクリート、灯籠の正しい処分方法とは?

 

 

長年使われることなく庭に置かれたままの植木鉢、崩れかけた花壇のコンクリートブロック、そして風雨にさらされ劣化した灯籠など…。庭の片隅にこうした“放置物”があるだけで、見た目も悪くなり、防犯の観点からも早めの処分が望ましい状況になります。しかし、いざ片付けようとしても「何から手をつければ良いのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。

ここでは、そんなお庭の悩みを解消するため、代表的な処分物ごとの対応方法や注意点について、わかりやすくご紹介します。

1.植木鉢の処分方法

ガーデニングを趣味にする方はなんと、全国平均で3人中1人が園芸などに関わっていると言われています。その中でも特に処分に悩まされがちなのが「植木鉢」です。気がつけば大小さまざまな鉢が溜まってしまい、整理しようと思ってもどう処分すれば良いのか戸惑うこともあるでしょう。

植木鉢の多くは、基本的に自治体の「家庭ごみ」として回収されますが、その素材によって分別方法が異なります。例えば、陶器製の鉢や金属製の鉢は「不燃ごみ」として扱われる一方で、プラスチック製の鉢は「可燃ごみ」に分類されることが多い傾向にあります。

ただし、これはあくまで一般的な目安であり、分別ルールは自治体によって異なるため、事前にお住まいの地域のごみ分別表やホームページなどで確認するようにしましょう。

また、注意が必要なのは、植木鉢は土や植物と一緒には捨てられないという点です。土は多くの自治体で回収の対象外となっており、別の方法での処分が求められます。中身が入ったままの状態では回収を拒否されることもあるため、あらかじめ鉢の中を空にしておくことが大切です。

今後、植木鉢を増やさないためにも、再利用できるものは整理して保管し、破損や不要なものから順に計画的に処分していくことをおすすめします。

2.肥料・土の処理方法

ほとんどの自治体では、土や肥料の回収を行っていません。一部、特別な方法で回収を受け付ける自治体も存在しますが、多くの場合、土や肥料は家庭ごみや粗大ごみとしては扱われず、回収不可となっています。

その理由は、土が「自然物」であり、一般の廃棄物とは区別されるためです。加えて、土には雑菌や外来種の種子などが混入している可能性があるため、処理が困難であることも背景にあります。

「普通のごみと一緒に出してもいいのでは?」と思いがちですが、これには厳しいルールがあり、違反するとペナルティが科される場合もあるため注意が必要です。

一番現実的な処分方法は「庭に撒いて均す」

不要になった土を最も手軽に処分する方法は、自宅の庭や花壇に撒いて均すことです。スペースに余裕がある場合には、庭の土壌改良も兼ねて広げてならしてしまえば、処分費用もかからず、労力も最小限で済みます。

ただし、自分の所有地以外には絶対に撒かないようにしましょう。公園や河川敷、森などに勝手に土を持ち込んで撒く行為は、不法投棄とみなされ、法律違反となります。軽い気持ちで行ったとしても罰則対象になるため、十分な注意が必要です。

園芸店やホームセンターに相談する方法も

また、土や肥料を購入した店舗に相談してみるのもひとつの方法です。ホームセンターや園芸専門店の中には、使用済みの土や肥料を引き取ってくれるサービスを行っているところもあります。

ただし、全ての店舗で対応しているわけではありません。土を持ち込む前に必ず事前に問い合わせをして、引き取りの可否や条件を確認することが大切です。中には有料で引き取りを行っている店舗もありますので、費用についてもあわせて確認しておくと安心です。

土や肥料の処分は、見落としがちですが正しく対応しないと大きなトラブルに発展することもあります。庭に撒く、店舗に引き取ってもらうといった方法をうまく活用して、安全に、そしてスムーズに片付けを進めていきましょう。

3. 花壇のコンクリートブロックの処分方法

ガーデニングやDIYで活躍するコンクリートブロックは、手頃な価格と使いやすさから人気があります。花壇や敷石の素材として使われることも多く、取り入れやすい反面、いざ不要になると「どう処分すれば良いのか分からない」と悩むケースが少なくありません。気が付けば庭の隅に放置され、雨ざらしのまま積まれている…という家庭も多いのではないでしょうか。

ここでは、そんな不要になったコンクリートブロックの正しい処分方法についてご紹介します。

自治体での回収は基本的に不可

まず多くの方が考えるのが、家庭ごみとして自治体に回収してもらう方法です。しかし、残念ながらコンクリートブロックは「建築廃材」に分類されるため、ほとんどの自治体では収集対象外とされています。これは、土や肥料と同様に処理が困難な廃棄物とされているからです。

一部の自治体では例外的に回収を行っている場合もありますが、それはかなり稀なケース。自治体のごみ収集ガイドを確認しても明確な記載がない場合は、直接問い合わせて確認する必要があります。

店舗に引き取りを相談する

次に検討できるのは、購入した店舗への引き取り依頼です。ホームセンターや資材販売店によっては、購入履歴が確認できれば引き取りを行ってくれる場合もあります。中には、条件付きで無料回収してくれる店舗も存在します。

ただし、対応している店舗は限られているうえ、基本的にはお店への持ち込みが前提となります。1個あたり10キロを超える重さのブロックもあるため、複数個を運ぶのはかなりの労力が必要です。持ち運びが難しい場合は、無理をせず他の方法を検討するようにしましょう。

必要としている人に譲る

もうひとつの現実的な選択肢は、状態の良いブロックを身近な人に譲るという方法です。ガーデニングやDIYを趣味としている人にとっては、コンクリートブロックは重宝する資材のひとつ。思いがけず欲しいと思っている方がいる可能性もあります。

近隣の知人や友人、地域の掲示板やSNSで「譲ります」と呼びかけてみると、思いのほかスムーズに引き取ってもらえることも。費用もかからず、お互いにとってメリットのある方法です。

コンクリートブロックは自治体ごみとして捨てにくい資材だからこそ、処分の方法を工夫することが大切です。無理のない方法を選びながら、庭のスペースを有効活用していきましょう。

4. 庭木の処分方法

庭の手入れをしていると、どうしても出てくるのが剪定後の枝や葉の処分です。「道路に飛び出してしまった枝を切ったけど、その後どう処理すれば良いのかわからない…」と悩む方も少なくありません。見た目の問題だけでなく、近隣トラブルを防ぐ意味でも、剪定後はきちんと処分することが大切です。

大体は、枝や葉がごみ袋に入るサイズであれば「燃えるごみ」で処分することが可能です。小枝や落ち葉などは家庭ごみの収集日に出すことができるため、自力で剪定したあとの処理も比較的簡単に済ませることができます。

ただし、注意すべき点もあります。まず、木の枝や葉はごみ袋の中で破れやすいという特徴があります。とがった枝が突き抜けてしまったり、葉がかさばって袋が破れてしまうこともあるため、袋選びはとても重要です。強度のあるごみ袋を使用し、必要に応じて二重にするなどの工夫をしておくと安心です。

また、幹や太めの枝など、大きなサイズの木材はそのままでは出せないこともあります。自治体によっては「長さ○cm以内」「直径○cm以内」といったサイズ制限が定められており、指定の大きさまでカットする必要がある場合があります。事前に自治体のホームページやごみ出しルールを確認し、必要な手順を把握しておきましょう。

木の幹が太い場合や量が多いときには、一般ごみとして出すのが難しいこともあります。その場合は、民間の回収業者や剪定ごみの回収サービスを利用するのも選択肢のひとつです。

庭木の処分は「剪定して終わり」ではなく、「どう廃棄するか」までがひとつの流れです。安全に、かつ周囲に迷惑をかけないようにするためにも、正しい方法での処分を心がけましょう。